いやぁ、怒られても・・・ (2006.01.12)
去年の話である。明日から冬休みという日、学校から電話がかかって来た。「お宅の息子さん、今週二日も学校に来ていません!」・・・うへぇ、怒ってる!
そうなのである。愚息はナント風邪をひいて二日も学校を休んだのだ。実は私も風邪をひいていて、二人で寝込んでいたのである。が、休んだ日の朝、学校へ休みますと電話を入れ、学校へ行った日には私のサイン入りの欠席届を持たせたはずである。(Valley Highは欠席にうるさいのだ。)そりゃ、高校生にもなって風邪で学校を休むなんて軟弱だとは思う。が、そんなに怒らなくても良いじゃないか。
事情を聞いてみると、その日愚息の友人二人も学校に来ていなかったというのだ。つまり、3人で学校をサボった、と思われていたのである。でも・・・いたよ、愚息は家に。私もずっと家にいたのだからこれは確かだ。電話もしたし、欠席届も出したじゃないですか、と言うと、「あれはあなたが書いたのか?」なんて言われてしまった。一体どうしてそんなに怒ってるの?「とにかく、ミセス・ギルバートソンがもの凄く怒ってますからね!」と言って彼女は電話を切った。
そうか、ミセス・ギルバートソンがそんなに怒ってるんだ・・・ん?ミセス・ギルバートソンって誰だ?
愚母「ねぇねぇ、今日学校から電話があったよ。君、月・火と学校休んだでしょう。それで、ミセス・ギルバートソンがもの凄く怒ってるって。」
愚息「誰?」
愚母「ミセス・ギルバートソン。それって・・・誰?」
愚息「ははは・・・Rの母ちゃん。」
愚母「どうして君が風邪ひいたらRの母ちゃんが怒るの?」
愚息「同じ日にRとMが学校をさぼったんだって。で、母ちゃんが怒ってるんだろうな。」
愚母「で、どうして母さんが怒られなきゃいけないの?」
愚息「僕も一緒にサボってたって思われてる。」
愚母「Rの母ちゃんに電話して、弁解しときなさい!」
って、そんなことするわけないよな。
私思うに・・・Rの母親は自分の息子が学校をサボった怒りを学校の事務員さん(私に電話をしてきた人)にぶつけたのだろう。で、事務員さんとて自分が怒られる覚えはないから、行き場のない怒りを私にぶつけたのだろう。んじゃ、私は?受け止めてあげようじゃないか、皆さんの怒り。気持ちはわかるもん。でもみんなもちっと大人になって欲しいですな。
で、今年の話である。冬休みも終わり、1月9日に愚息はあくびをしながら学校へ出かけていった。そしてそろそろ帰ってくるな、と思っていたら携帯電話にメッセージが入った。「ちょっと遅くなる。」
そういうことはあるだろう。高校生のお子様をお持ちの方なら、「ちょっと遅くなるくらいで連絡入れるなんて、マメねぇ。」とお思いになるかもしれない。別に夜遅いというわけではないのである。真昼間である。それが普通だろう。が、愚息は普通ではない。愚息が普通の高校へ通っていた頃は、私が送り迎えをしていたのだが、いつ学校からお呼び出しの電話がかかるかとビクビクものだった。で、オフィシャル不良高校Valley Highに移ってからは・・・いつ警察からお呼び出しの電話がかかるかと愚息が帰ってくるまで心休まる時間がないのである。だから愚息が少しでも遅くなると、こっちから連絡を入れる。が、学校は携帯電話禁止という建前があるので、学校で電話が鳴るのはまずいらしい。で、愚息の方からマメに連絡を入れるのである。
ところで、愚息はValley Highに移ってしばらく友人がいなかった。週末に遊ぶ連中は同じ高校の連中ではなかった。が、シニアになってから気の合う友人が出来たらしい。RとMである。で、学校外でも一緒に遊ぶようになった。学校内でもいつも一緒につるんでいるのであろう。だから、RとMがサボると愚息も一緒だと思われるのだろう。
話を戻して・・・と、愚息は夕方帰ってきた。
愚母「何やってたの?」
愚息「RとMがこの前学校サボったから、罰で居残りだったの。で、帰りの足がないから待ってくれっ言われて・・・」
愚母「で、ボケーっと待ってたの?」
愚息「いや、先生に捕まって・・・どうせ学校にいるんなら、お前も居残りやってけって言われた。」
愚母「で、一緒にお勉強してたの?」
愚息「いや、僕は先生の手伝いで、オフィスの在庫調べやらされてた。」
先生、居残りさせるのは大いに結構だけど・・・勉強させてくれない?
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愚息は勉強をしない (2006.01.14)
以前、『僕は勉強ができない』という本を読んだことがある。読み返そうとまでは思わないが、結構面白かった。が、あれは『僕は勉強ができない』というより『僕は勉強をしない』の方が適切ではないか、と思った記憶がある。
で、愚息。彼は勉強をしない。誇張表現ではない。本当にしないのだ。やらないのだから、できるのかできないのかわからない。(実はわかっている。やらない=できない、である。)当然成績は悪い。彼は一応高校生なのである。あそこまで勉強しない高校生を高校生と呼んで良いのだろうか?高校に通っていれば高校生なのだろうか?私は家で愚息が勉強をしている姿を見たことがない。そして、先生によると授業中は寝ているそうである。う~ん。
私だって学生時代、ろくに勉強はしなかった。成績だって良くなかった。(ちなみに、ダンナはお勉強好きな優等生であったそうである・・・ナードじゃねぇか!)愚息は私に似たのだろう。とは思うのだが、私だってあれほどではなかった。徒然草や枕草子等の冒頭部分は今でも空で言えるし、『水兵リーベ僕の船・・・』だって暗記しようとした記憶がある。(暗記したという記憶はない。今では・・・1番水素、2番ヘリウム・・・おしまい。あれ?あってる?)微分積分が理解できなくて、グラフを書きながら問題を解いた記憶もある。(公式丸暗記という選択肢は私にはなかった。)宿題だってやった記憶がある。(卒論だって書いたぞ!)という具合に、全くしなかった訳ではない。必要最低限はやっていた・・・と思う。
そもそも、社会に出て必要な知識というのは中学までに学ぶことで十分だと私は考えている。高校で学んだ知識を社会に出て使ったという記憶は無い。微分積分や元素記号を使ったことはないし、これからも使うことは99.9%無い。そりゃ、それを専門にしている人は使うだろうが、彼らは特に努力して記憶しなくても、基本は反復学習によって自然に覚えるのではないだろうか。私が代表的な古典の一部を未だに覚えているのも、中学時代に一生懸命暗記したからではなく、反復学習の結果であろう。(国文専攻。国語教師の免許も取ったし・・・それにしては文章が下手すぎる?アメリカ生活20年だもん・・・言い訳。)話を元に戻そう。つまり、高校で学ぶことは、将来その世界で生きていかない限り必要はない、と考えているので、愚息が高校で何も学ばなくても、実はそれほど心配してはいない。じゃ、高校で勉強する必要はないと思っているのか?と聞かれると、答えは否である。高校レベルの勉強はとても大切だと思っている。
中学までの知識は一般常識として必要だと思ったので、愚息が中学を卒業するまでは、無理やり頭に詰め込んでおいた。だから、あれほど成績が悪い愚息でも高校卒業資格テストは一発で合格した。このテスト、合格しなければ、いくら高校で必要な単位を取っていても高校卒業証書はもらえないのだが、実は中学までの知識で十分合格できる程度のテストなのである。
知識に関してはそれほど心配していないのだが・・・もっと根本的なことが心配なのだ。あれほど脳を使わないと、馬鹿になるのではないだろうか?だろうか?ではない。なるに決まっている!体は使わなければ鈍ってくる。頭だって同だ!
日々、愚息の脳と反比例に大きく膨らんでいく私の不安。でもなぁ、「馬を(牛だっけ?)川辺までつれていくことはできても、水を飲ませることはできない。」とかなんとかいう諺、あったでしょう?あれだよなぁ、あれ。
謙遜や誇張でなく「家の子も全く勉強しないんですよ。」というお子様をお持ちの方、他にいらっしゃらないだろうか?
いねぇよな。いたからってそれがどうした、という気もするし・・・
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DOTMAN再び放校 (2006.02.25)
愚息は1月末にオフィシャル不良高校を追い出され、ダンナは入院中。精神的にも肉体的にも限界・・・もぅ~無茶苦茶疲れたぁあああ!
と書くとなんだか悲惨な状況に置かれているように見えるが、実は全然そういう状況ではない。
まず、愚息。高校最後の年の前期が何事も無く終わろうとしていた1月末、高校のカウンセラーから「おい、お前、いつまでここにいるんだ?」と言われたそうである。「えっ?あと半年。卒業するまで。」と答える愚息に、カウンセラーは・・・
あのなぁ、ここは問題児が来る学校で、お前みたいな普通の子が来ちゃいかんことになっとるんだよ。お前は間違って来たんだから本当は今学期だってここに来るはずじゃなかったんだよな。なんでここにいるの?もう普通の学校に帰れ!
というわけで追い出されてしまった。が、もともと理由無くここにやられたということは、元いた学校の方に問題があるわけで、そういうところへ戻るのはいかがなものだろうか?ちょうど同じ頃、ダンナの体調が悪化して、ほとんど会社へもいけなくなっていて、私は愚息のことをかまっている場合ではなかった。いや、本音を言えば、私にとって愚息のことは最優先事項なのではあるが、なんと愚息は1月末に18歳になってしまい、「もう僕大人だから自分のことは自分で決めるもんね!」とばかりに詳しいことを話してくれなくなっていたのだ。
で、ある日突然・・・
愚息「母さん、この紙、サインして」
愚母「何これ?」
愚息「転校届け」
愚母「君、転校するの?」
愚息「うん。」
愚母「どこへ?」
愚息「ローランド・ハイスクール」
愚母「へ?あそこって・・・滅茶苦茶真面目な子ばっかりの学校じゃなかったっけ?なんで今更そんなとこ行くの?」
愚息「近いから。」
愚母「そういう問題か?」
愚息「うん。」
というわけで、今愚息は普通の高校へ通っている。
で、ダンナは・・・2月19日に腎臓・膵臓の移植手術を受けて入院中。9時間かかった手術は成功。経過は良好。本日集中治療室をでて普通の病室へ。まだ、お腹からあれやこれやのチューブが出ていて、手の甲には針が何本も刺してあるし、歩く時には(運動のため)機械と一緒にそろそろとだけど、それでも順調に回復している・・・らしい。
いやぁもう、愚息のことやダンナのことで書きたいことはたくさんある。(ダンナの手術の傷跡の写真なんかもホームページにアップロードしたいところだが・・・凄いんだこれが・・・悪趣味?)忘れない内にリアルタイムで記録しておきたいところではあるが、何しろ病院通い(遠いんだ、これが)でへとへと状態。とてもじゃないが気力がない。
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高校卒業週間:その1
ダンナは未だに自宅療養中である。何か書こうとするとついつい暗くなってしまいそうなので、日記の更新を休みっぱなしだが、愚息が無事高校を卒業したので、一応明るい話題として書いておこうかな・・・っと。
今週は卒業式週間である。先週、期末テストを終え、今週は月・火・水と卒業式の練習。で、木曜日が卒業式。授業はもうない。式の練習は午前中で終わり、午後から夜にかけて、連日連夜色んな楽しいイベントがあるらしい。最後まで気をもんでいたのだが、本日卒業ガウンを購入する(あれは借りるものだと思っていたが、愚息の高校は買わなくてはならないらしい・・・あんなもん買ってどうするんだ?)ためのお金を持って行ったので、どうやら愚息も卒業できるらしい、とほっとしたのだが、イヤイヤ、最後まで油断してはならない。卒業証書を見るまでは決して気を緩めてはならない、と自分に言い聞かせる私であった。
たかが高校を卒業するくらいで、とお思いの方は多いであろう。実際、成績の良し悪しはともかく、普通の子であれば、高校卒業は当たり前のことである。が、愚息は普通の子ではない。4年間で通った高校は3つ。どこに出しても恥ずかしくない問題児なのである。アメリカは高校までが義務教育。この『義務』というのは、大人が子供を学校に行かせる義務だと解釈している私は(だって教育を受けるのは権利でしょう?)、愚息の高校卒業=私の義務、と考えて、もう必死だったのである。何度も挫折しかかった。思い返せば長い長~い道のりであった・・・感無量!
で、本日愚息の予定は・・・クラスメイトと海へ行くというものであった。が、夜な夜な遊びまくっている愚息は昼ごはんを食べた後はお昼寝が習慣となっているので、今日も学校から帰ってきて昼食を取ってからお昼寝。起きてから更に夕食を食べ、おもむろに海へ出かけたのであった。どうして君は団体行動が取れんのかね?
さて、その海で・・・やはり卒業パーティをやっていた別の高校生が溺れ死んでしまった、というニュースがあった。後日聞いたところによると、亡くなった高校生は成績も良く、性格も良く、一流大学に進学も決まっていたそうである。溺れてかけた友人を助けようとして自分が死んでしまったそうである。(助けようとした友人はちゃんと助かっているのがせめてもの救い。)その子の母親がニュースで語っていた、「息子を誇りに思う。」と。やりきれないニュースであるが、やはり立派な子は親も立派なのであろう。愚息がああなのは・・・やはり私に似たのであろう。(でも私、一応大学まで出ましたけど・・・一応だけど。)
明日に備えて、かどうか知らないが、愚息は珍しく夜中の12時前に帰宅した。生きて帰ってくれば良いのだよ。
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高校卒業週間:その2 (2006.06.13)
今日、学校でどういうイベントが用意されていたかは知らないが、愚息はそちらには参加せず、あのオフィシャル不良高校Valley High Schoolの卒業式なので、そちらに行くと言う。Valleyでは親しくしていた子が3人いて、その連中と一緒に卒業式に出た後、卒業パーティをやるのだという。
さて、こちらの高校の卒業式は夕方から行われる。両親兄弟親戚一同が出席できるようにとの配慮である。(それ程ビッグイベントなんですな、高校を卒業するということは。)そして、卒業式に出席するには入場券なるものが必要なのである。愚息の学校は生徒一人につき2枚は無料で配られ、それ以上欲しい人は一人4枚まで買えることになっている。つまり、一人につき6人まで招待できるのだ。人数については学校ごとに違いはあるだろうが、システムはどこの高校も同じである。で・・・
愚母「だって君、チケット持ってないでしょう?」
愚息「Valleyはいらないよ。」
愚母「でも関係者以外は入れて貰えないでしょう。」
愚息「えっ、僕、関係者だよ。それに僕、Valleyじゃ有名人だから大丈夫。」
愚母「?」
愚息「だって、僕、Valleyのヒーローだもん。」
愚母「なんじゃそりゃ?」
愚息「校長先生の部屋に『Valley Highのヒーロー』っていうポスターが貼ってあってね、そこに僕の名前が載ってるの。だから僕、ヒーロー。」
愚母「君のどこがヒーローなの?一体どういう基準でヒーローが選ばれるの?」
愚息「普通の高校に戻って卒業した人。」
愚母「・・・」
という訳で、Valleyのヒーロー君はちゃんと卒業式に出席してパーティまで参加してきた。ちなみに、仲が良かった3人の内、卒業したのはたった一人だったそうである。Valley High Schoolは小さな学校とはいえ、生徒数は一学年100人以上いる。が、今年の卒業生は20名弱だったそうだ。(毎年そんなもんらしい。)
・・・確かに君はヒーローだよ。
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高校卒業週間:その3 (2006.06.14)
本日、愚息の高校の卒業生達は、ディズニーランドで朝までパーティだそうである。学校からバスで連れて行ってくれて、朝ちゃんと学校まで連れて帰ってきてくれるらしい。非常に一般的な卒業イベントであるらしい。が、今日も愚息は行かないという。今日は愚息が最初に行った高校の卒業式と卒業パーティがあるからだそうだ。この高校、愚息をキックアウトした高校である。高校も愚息をキックアウトしたカウンセラーも大嫌いだそうだが、友人達が卒業するのでお祝いに行かなくてはならない・・・のだそうだ。
愚母「でも、Valleyと違って流石にチケットなしじゃ入れないでしょう?」
愚息「僕の分のチケット、無いと思う?」
愚母「・・・失礼しました。」
流石に普通校の卒業パーティは延々と続くらしく、愚息が帰宅したのは明け方の4時であった・・・らしい。当然私は眠っていた。えっ、待ちませんよ。愚息が18歳になった時点で、門限は無くなったの。18歳は大人だもん。
愚息のどこが大人だ?!
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高校卒業週間:その4(2006.06.15)
で、今日が愚息の卒業式。私はしっかりとチケットを握り締め、カメラを充電し、朝からソワソワ、ソワソワである。嬉しいな、嬉しいな、もうすぐ愚息の卒業証書が見られる!
今から遡ること、数週間。
愚息「僕、卒業式、出なくて良い?」
愚母「ダメ!」
愚息「出たくない。あんなのかったるいだけだもん。」
愚母「私が見たいの!」
愚息「卒業式に出なくても、次の週の月曜日に卒業証書もらって来れるんだよ。」
愚母「そんなに待てない。一日でも早く、いや、一瞬でも早く見たい!」
愚息「母さん、僕がずっと『心配しなくてもちゃんと卒業するから大丈夫』って言ってたの、信用してなかったでしょう?」
愚母「全然信用してなかった。今でもしてない。卒業証書見るまでは信じない!(きっぱり)」
愚息「でもなぁ、面倒だなぁ。どうでも良いんだけどなぁ、卒業式なんて。」
愚母「そりゃ、君はどうでも良いでしょう。頑張ったわけでもなんでもないんだから。頑張ったのは母さんだもん。母さんのための卒業式でしょう。だから君も出るの!」
とまぁ、このような会話が何度か繰り返されまして、やっと愚息を卒業式に参加するよう説得したのである。
イヤ、実は私も式自体にはそれ程興味はないのである。ああいう儀式には余り意味を見出さないタイプなのである。だから、愚息が「かったるい」という気持ちもわかる。が、目の前で見ないと愚息が卒業したということがどうしても信じられない。それ程気をもんでいたのである。
さて、卒業式が終わったら、家族と一緒に食事をして、それからパーティへ行く、というのが一般的なコースだそうである。だから我が家も式が終わったら3人で食事に行くことにしていた。が、愚息は金だけもらって友人と一緒にさっさと食事に行ってしまった。
愚息は今の高校へは1学期しか通っていないので、友人の数は少ない。その数少ない友人の一人は女の子なのだが、彼女がやはり愚息と同じような問題児らしい。つまり・・・学校から嫌われているのだ。で、彼女はそんなに学校が嫌うなら、と最後の最後になって学校に通うのを止め、Independent Studyとやらに切り替えたそうである。これは課題をもらって自宅で自分で勉強して学校に提出するというシステムらしい。(そんなもんがあるなんて知らんかった。)で、別に勉強が出来ない子ではないので、数週間前に卒業単位を取り終え、卒業が決定していた。が、卒業式に参加することは許可されなかったそうである。それって酷くない?でもまぁ、学校側から嫌われるとどうなるか、というのは愚息の例があるので想像はつく。そもそも嫌われるようなことやったんだろう?
で、その子が卒業証書を取りに来ていた。卒業式には参加できないので、当然彼女の家族はいない。「せめて僕が一緒にお祝いしてあげなきゃ、可哀想じゃない。」
ふ~ん、で、母親の私は可哀想じゃない?
でもま、いっか。卒業証書もらったから。
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愚息よ、卒業おめでとう! (2006.06.16)
愚息がオフィシャル不良高校Valley High に入学した日、大声で愚息を歓迎してくれた○○君のことを覚えてらっしゃるだろうか?(って覚えてる訳ないよな・・・興味ある方は2005年3月31日の日記を参照下さい。)彼は少年鑑別所でみっちり勉強をさせられたらしく、Valley Highに戻ってきた時は、愚息より多く単位を取っていた。(が、運動もさせられたらしく、容貌はさらに恐ろしげになっていた。)その○○君、残念ながら卒業はできなかった。何故なら・・・彼は今、刑務所にいるからである。まだ判決は出てないのだが、容疑は殺人罪。愚息が元いた高校の生徒2名を射殺。が、彼が殺した訳ではない。実際に撃ったのは彼の友人で、愚息が元いた高校の生徒のC君。C君は愚息の幼馴染で、私も良く知っていた子。彼も卒業・・・どころじゃないわな。
彼らは極端な例だが、愚息の友人には問題児もかなりいる。が、私は決して「そんな子を付き合ってはいけません。」とは言わない。彼らがどんな子か積極的に知ろうとしてきたつもりだ。何か問題を抱えているなら、手伝えることはないか、愚息に出来ることはないか、愚息と一緒に話し合ってきた。ドラッグ、酒、タバコ、セックス、できれば避けたい話題もしどろもどろながらも機会がある度に愚息と何度も話し合ってきた。(あまり効果はなかったが・・・話を聞こうじゃないか、という態度だけは伝わっていると思う。)愚息はドラッグをやらない。友人達がやっていても手を出さない。と言う愚息の言葉を私は信じている。(酒は飲むらしいが・・・飲むなって言ってんだけど、「飲んじまった。」という報告を受けることはある。というか、口を滑らせることがある。カリフォルニアでは飲酒は21歳からだぜ。)
どんな事情があろうが殺人は許されない。でも、そこまでいく前に、誰か助けてあげることはできなかったのだろうか?C君は決して生まれつき悪い子ではなかった。○○君だって、16歳頃は無邪気な子だった(すでにかなりデカかったけど)。愚息が高校をキックアウトされた時、確かに愚息にも非はあるとは思ったが、まだティーンエイジャーなのである。生意気なティーンエイジャーの暴言を暖かく見守ってあげられる教師はいないのか?と情けなかった。何も出来なかった私が言うのもおこがましいが、まともな教師が少なすぎる!優等生とスポーツが出来る生徒ばかりを大事にする学校が多すぎる。優等生っつうのはね、教師がいなくても勉強できるもんなんだよ。高校生くらいになったら、教師より頭の良い優等生なんてたくさんいるんだから。教師が見てあげなきゃいけないのは劣等生だろうが!自業自得とはいえ、同級生が卒業している頃、刑務所で過ごすのは余りに悲しい。
色々あった4年間だったけど・・・愚息よ、高校卒業おめでとう!後は・・・野となれ山となれ。母の役目、これにて終了。これからは自分の好きな道を行きなさい。
愚息の同級生達、みんな卒業して欲しかったなぁ・・・あっ、やっぱり暗くなってる。
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高校卒業週間:その後 (2006.06.23)
愚息は以前にも増して遊びまわっている。ま、卒業後1週間位は好きにさせてあげよう。でも、最近あまり顔見てないなぁ。
さて、愚息が無事卒業した次の週(今週)の月曜日の夜、高校から電話がかかってきた。 ”Hello, This is Rowland High School.”で始まる録音電話である。この電話、生徒が無断で学校を休むと自動的にかかってくる電話で、受話器を取ってこの声が流れてくると「愚息、学校をサボったな!」とドキッとしてしまう。(何かトラブルを起こした場合は録音電話ではないので、ドキッ度は低いが)卒業をした今でもやはりドキッとしてしまう。・・・あれ?でも何故に?
電話の内容は「来年度は今までより1週間早く8月28日から始まります。間違えないようにお子さんを登校させてください。」というものであった。いやぁ、これは何かの間違いだろう。自動的にかかってくる録音電話であるから間違いということは大いに有りうる、と勝手に判断して電話を切ってしまった。
ところが、夕べのことである。再び高校から電話がかかってきた。「お宅のお子さんは今日サマースクールを欠席しました。サマースクールは3回欠席すると単位を落とすことになります。気をつけてください。」という電話であった。
えっ、愚息、サマースクールに行ってるの?卒業したんじゃなかったの?確かに卒業式に出席したし、卒業証書ももらっていた。その卒業証書はちゃんと家にある。
もしかしたら・・・必ずサマースクールに通うから取りあえずみんなと一緒に卒業させてくれ、とかなんとか裏取引が学校側と愚息の間に交わされていたのではないか?そういうことはある...なんて話は聞いたことがないが・・・絶対ないとは言い切れまい?
ところで、愚息は力一杯遊びまわっているので、一体何時に帰宅しているのか私は全く知らないが、朝起きてみると必ず自分の部屋でパジャマに着替えて眠っている。何時になろうが必ず帰ってくるようだ。で、今朝、眠っている愚息を起こして学校からあった電話の話をした。そして「卒業した!」と言い張る愚息に「今から学校へ行って確認して来い!」
やはり間違いだったそうである。『FUなんとかかんとか』という名前の子と間違っていたそうである。間違いって・・・最初のFUしか同じじゃないじゃないか!
「母さんって、卒業証書見てもまだ信じないんだねぇ。」
はい・・・すみません。 このページのトップに戻る
『DOTMANのDOTな日々』に続く |