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DOTFATHERの可哀想な日々
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1.結婚記念日
最近寝不足だ。
午後、居間のソファでうつらうつらしてしまった。
甘い匂いで目が覚めると、目の前に花束を持ったダンナが立っておった。
以下、夫婦の会話...
「その花どうしたの?」
「買ってきた」
「なんで?」
「君に」
「だから、どうして?」
「わからない?」
「全然、わからん」
「カード見たら?」
カード「Happy Anniversary!」
げっ!今年も結婚記念日を忘れてしまった!
15年連続!
「たぶん今年も忘れてると思ったけどね。
結婚以来一度として覚えていたことないね。」
と言ったのは、もちろんダンナだ。
「男のくせに、細かい事いちいち覚えてんじゃねぇよ!」と小さな声で(日本語で)呟いた。
説得力がないのは自覚している。
夕食時の夫と息子の会話
「今日は父さんと母さんが結婚して15年目になるんだよ」
「ふ~ん、僕と母さんの付き合いより長いね」
「うん、父さんも我慢強くなったよ」
「...わかる」
へいへい、反省しておりますよ。
それでも本人に直接謝れない私。
すまん!来年こそは...無理であろう。
(2000.6.2)
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2.借金
ある事情から、お金が必要になった。
私の個人的事情だ。
私にとっては結構大変な金額だった。
(貧乏人は辛い)
で、ダンナに何とかしてもらおう!ということになる。
「ねぇねぇ、お金いるんだけど」
「いくら?」
「~万円ほど」
「僕、持ってないよ」
「それは知っている」
お金の管理は全部私がやっている。
(管理してませんけど)
ダンナにはお小遣いすらない。
不憫な奴だ。
「だからね、借りてきて」
「いつまでに?」
「う~ん、早い方が良いけど、一週間くらいなら待てる」
「わかった」
素直な奴だ。
次の日、ダンナはサラ金へと...(嘘です)
サラ金などというものは、こちらにはないのではないかな?
私が知る限りでは、ない。
借金の知識は夫婦揃って皆無なので、ダンナの仕事関係の銀行からお金は借りることになる。
「ね、お金借りた?」
「うん」
「ふ~ん、お金借りるのって簡単なんだ」
(家買うときは、1ヶ月くらいかかったのだが、金額の違いだろうか?)
「担保入れれば、すぐ貸してくれるよ」
「え!何、担保にしたの?」
「君の車」
「えええええ!何故?あなたのにすれば良かったのにぃ!」
(お金が必要なのは誰かということは、すっかり忘れている。)
そこでダンナは一言
「あのね、僕の車、安いから担保にならないの」
(2001.2.7)
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3.パンツのたたみ方
旦那に叱られた。
旦那は米国産だから、朝シャワーを浴びる。
寝惚けた状態で浴びるから仕方ないとは思うのだが、パンツ(下着の)を後ろ前にはいて会社に行ったそうだ。
で、私が悪いとのたまう!
たたむ時に前を内側にして縦に3回たたんでから、横に3回たたみ、ゴムが付いている方に下をくるっと入れる(わかるかな?)というたたみかたをしているのだが、、今朝のパンツは後ろが内側に入っていたと...
私がたたみ方を間違えたのが悪いそうだ。
結婚15年目にして初めて間違えた!
そういうことで、何故私が叱られるのじゃ?
パンツの後ろ前位自分で確認しろ!と言いたい!
(2000・7・22)
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4.ハイホー
朝は旦那とほとんど口をきかない。
お互い寝起きが悪い上に、私は(皆さんそうだろうが)時間との闘いをやっているので、話し掛けられてもいつも異常に愛想が悪い。
ところが、今朝は旦那がハミングなんぞをしておった。
しかもよく聞いてみると、あの7人の小人がマーチをしながら歌っている歌ではないか!
「ハイホー、ハイホー...」という奴だ。
「なんだこいつは、朝っぱらからやたら機嫌が良いではないか...」と思って顔を見ると、ニコニコ!
視線をたどれば...
おお!久々に"出勤4点セット"が揃っている!
"出勤4点セット"とは、朝ご飯のサンドイッチ・コーヒー・お昼のお弁当・帰りの車の中で食べるスナックの4点である。
忙しい、忙しいといいながらも、実はオリンピックをテレビで見ていて夜更かしをし、朝寝坊をしてしまうという日々が続いたので、この4点セットが揃うのは久々であった。
それにしても、こんな当たり前のことで幸せになる旦那とは、ナント単純な奴なのであろう。
男とはみんなそうなのだろうか?
(しかし、こんな当たり前のことで幸せになる旦那とは、なんて不幸な結婚生活を送っているのだろうか...不憫な奴だ。)
お弁当箱の蓋を開けるまでのつかの間の幸せ...ふふふ、と思っていたののだが、「食えるだけれもありがたや。腹に入れば皆同じ」という家訓が身に染みている旦那はがっかりしなかったようで、機嫌よく夕方電話をかけてきた。
愚息の学校の近くまで来てるから、迎えに行ってくれるという...なんと、やさしいお言葉!
ついつい私は「あ、そうなの?じゃ、ついでに夕食も何か買ってきてくれる?」
...その内、離婚されるな。
(2000.9.21)
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5.初めてのストライキ
ダンナの職場で、今日と明日、ストライキが行われるそうだ。
ストライキなんて結婚して初めてのことだ。
ダンナは不謹慎にもストライキとやらを楽しみにしていた。
仕事がサボれちゃうのだから当然かもしれない。
ところが...昨日ちょっと淋しそうな表情で帰ってきた。
「ねぇねぇ、知ってた?僕、組合に入ってないの。」
「へ?」
「だからストしちゃいけないんだって。」
「下級管理職でも?」
「うん」
「じゃ、あなたは組合員ではないの?」
「うん。違うんだって。」
「いつから?」
「今年の1月から。」
「ほう...じゃ毎月給料から天引きされてる組合費っつうのは何だね?」
「え?そんなの引かれてるの?」
...こういうダンナと会話をしていると、つい子供と話しているような口調になってしまう。
「9ヶ月分の組合費、さっさと返してもらって来い!」
組合費を払い続けていた下級管理職のダンナは、ストのせいで今朝、1時間以上早く出勤して行った。
(2000.10.03)
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6.幻の妻
こちら(アメリカ)では夫婦単位で行動するのが当たり前のようだ。
が、私は気が弱く、人見知りが激しく、慎み深い上に対人恐怖症なので、ダンナの仕事付き合いには顔を出したことがない。
ダンナのオフィスの机の上には、家族の写真が飾ってある。
飾ってないと、周りが煩そうだ。
愚息の写真は、毎年更新しているし、彼はは恒例の「家族ぐるみのピクニック」にも参加している。
その上、ダンナの仕事の広告のモデルなんかもしているから、その存在は疑われていない。
が、私の方はナント20年前(結婚前だぁ)の写真が飾ってある。
「随分若い奥さんですね。」
「あ、これ?20年前の写真です。」
「え?どうして今の飾らないの?」
「醜いから(きっぱり!)。」
(...反論できない自分が悲しい。)
というような会話が頻繁に交わされているそうだ。
先日、「実は○○○○(ダンナの名前)には奥さんはいないのでは?」という噂が流れたそうだ。
見栄で結婚していると言ってるのではないか?
本当に結婚してるなら、証明してみろ!とまで言われたそうである。
「ねぇ、何ていったら良い?」とダンナに聞かれたので、返事をしておいた。
「うるさいから殺して庭に埋めた」とでも言っておいてくれ...と
(2000.11.01)
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7. 夕食はマクドナルド
夕方、仕事が終わってふと時計を見ると、4時40分。
うわぁ~、愚息を迎えに行かなくっちゃぁ!
慌てて車庫へのドアを開けると...ダンナのトラックが!
え~、もう帰ってきちゃったのぉ。
これだから公務員は...しまった、夕食のこと全然考えてなかった!
突然優しい声になった私。
「ねぇねぇ、今、仕事終わったんだよね。
これから息子を迎えに行くんだけど、帰りにマクドナルドで何か買ってくるね。
何が食べたい?」
ダンナ「マクドナルドに食いたいものは何も無い!」(きっぱり!)
ごもっともでごぜえますだ。
後日談:
結局旦那が食べたのは、お子様用の「Happy Meal」だった。
ついてくるオマケが欲しかったそうだ...言うまでも無く、欲しがったのはダンナだ。
(愚息は、小さな頃から、ああいう子供のオモチャには興味を示したことがない。
2歳の頃から、お子様サイズの食事は拒否している。)
しかも、先週の土曜日、ダンナは再びマクドナルドで「Happy Meal」を買っていた...家には今マクドナルドのおまけが4つならんでいる。
ダンナはとても嬉しそうにそれを見つめている。
(2000.10.26)
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8.アイロンかけ
ダンナはおしゃれだ・・・と思う。
少なくとも、私よりおしゃれだ。(比較対照が悪い)
おしゃれといっても、ブランド物を着たがるとか着道楽(これは経済的に無理がある)とかいうのではない。
ブランドのマークがついた服は絶対に着ない。
そういうのはかっこ悪いと信じているみたいだ(同感ですが)。
いつもきちんとした格好で仕事に行かなければ気が済まない。
朝、起きてから出かけるまでに1時間もかかってしまう。
朝食は出勤中の車の中で食べるので、身だしなみを整えるだけで1時間...これをおしゃれと言わずして何と言う?!
ちょっとでも皺がよっていたり、染みが付いたりすると、もうその服は着ない。
いつ何を着たのかも結構長い間覚えていたりする。
私がまだOLをやっていた頃、「その服、今週もう一度着てるよ。」などとよく言われた。
(それがどうした、それが!)
もう何年も前の話になるのだが・・・
ワイシャツは週1回洗ってアイロンをかける。
となると一度に洗ってアイロンをかけるシャツの枚数は5枚のはずだ。
ところが7枚も8枚もある。
いくらおしゃれだからといって、着替えを持って出勤まではしない。
変だなぁと思っていたら、ある日発見!
シャツを着る前に、まずチェック!
アイロンのかけ方が悪くて、シャツがビシッとなってなかったら、そのまま洗い物籠へ直行!
(普通そういうことするか?!)
毎週1、2枚、お気に召さないのがあるわけだ。
反省した私は心を入れ替えて、1枚1枚丁寧にアイロンをかけるように...なる訳がない!
その日から、アイロンかけはダンナの仕事となった。
洗った後、5枚のシャツの間に、何気なく私のシャツも入れてしまう日々が続いている
(2000.11.12)
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9.メイドを雇う
子供の頃、NHKでやっていた『刑事コロンボ』が大好きだった。
何が好きだって、出てくる大邸宅を見るのが楽しみだったのだ。
しかし、子供心に「あんな家に住んだら掃除が大変だろうなぁ。」と思ってしまったところが庶民だ。
ああいう大邸宅に住んでいる知人が二人いる。
刑事コロンボに出てくるほどの金持ちではないようだ。
掃除をしてくれるメイドは、住み込みではなく通い。
では、今度は気になるのがゴミ出し(やっぱり庶民だ)。
玄関から門までが遠い。
メイドはゴミ出しまではやってくれないそうだから...家主に聞いてみた。
ゴルフカートにゴミ箱を載せて、門の外まで運ぶそうだ。
通いのメイドというのは、こっちでは珍しくない。
金持ちだけが雇っているのではなく、誰でも気軽に雇う。
メイドサービスの会社もあるし、割と安い。
共稼ぎが多いから、掃除をする時間がなかなかない。
で、イライラするより、メイドを雇って掃除をしてもらおう、というわけだ。
実に合理的だ。
私の家と同じくらいの大きさの(小ささの?)家に住んでるのに、メイドを雇っている人はたくさんいる。
そこで当然掃除が嫌いな私も考える。
知り合いにパンフレットを貰ってきて、値段を検討する。
「ねぇねぇ、メイド・サービスって結構安いんだね。家も雇おうか?」
と言う私にダンナは・・・
「メイドに掃除機かけてもらうには、床が見えてないといけないんだよ。
テーブルの上を拭いてもらうには、上に何も乗せてちゃいけないんだよ。
ちゃんとお片づけできる?」
...そうか、メイドを使っている人は、メイドが必要ない人達だったのか。
(2000.11.17)
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10.もうちょっと何か・・・
昨夜の夕食はきのこスパゲティだった。
何も考えず、ぼーっとスパゲティを茹でたり、ソースを作ったり・・・
出来上がってから、スープもサラダも作ってないことに気がついた。
そういう場合でも、決して慌てない私。
夕食時、スパゲティのお皿の前にど~んと座った私を見て、ダンナが
「サラダは?」
「無い!」
「スープは?」
「無い!」
こうきっぱり宣言されて言い返せるダンナではない。
食後、しばらくしてからダンナがぼそりと・・・
「もうちょっと何か食べたいなぁ・・・」
我が家では曖昧な発言は無視されることになっている。
(2001.2.8.)
11. ジョージアのコーヒー
ダンナはただ今ジョージア州アトランタへ主張中。
ダンナと友人(日本人)との電話での会話。
「僕ね、今度ジョージアに行くの。」
「あ、ジョージアってコーヒーが有名なんだよね。おみやげに買ってきて。」
「え?ジョージアってコーヒー採れるの?」
「だって、ジョージアコーヒーって有名じゃない!」
その後、ダンナと私の会話
「ね、ね、ジョージアってコーヒーなんか採れたっけ?」
「知らない。ジョージアってヨーロッパだっけ?アフリカだっけ?トルコの隣だよね。」
「え?今度僕が行くとこ・・・ジョージア州」
「う~ん、ジョージア州じゃコーヒーは採れんでしょう。」
「僕もそう思ったんだよね。
ジョージア・コーヒーって日本人が勝手に作ったんでしょう?」
「・・・そんなはずはない・・・と思う。」
しかししかし、『ジョージア・コーヒー』のジョージアとは一体何処にあるのだろう?
(ジョージア国ってヨーロッパで良いのかな?)
(2001.05.29)
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12. DOTFATHER帰還
DOTFATHERがアトランタから帰ってきた。
だからどうだという訳ではないが・・・この1週間、楽をしてしまったので元の生活に戻るのが辛い。
食事の支度を思いっきり手抜きして、ホームページをせっせと作成しておった。
もちろん愚息は家にいたが・・・彼の食事に手をかけてもなぁ
実は、昨日は結婚記念日であった。
今年はダンナがいないから、「また忘れた」と言って叱られることもあるまい(『結婚記念日』参照)と思って、思いっきりリラックスしていたが、そういう時に限って忘れないものである。
ダンナは昨日つい同僚に「今日は結婚記念日だった」ともらしてしまったそうだ。
すると皆が「電話をしろ」しつこく迫ったらしい。
ダンナは・・・「電話したって、『そーいう無駄なことに金を使うな!』って叱られるだけだもん。」
流石に結婚16年目(17年だっけ?)ともなると私の性格がわかっているらしい。
アトランタというところには、『コカ・コーラ・ミュージアム』というのがあるらしい。
私はコークが大好きだ!
で、おみやげにコークのマウスパッド、クマさん、真っ赤なTシャツ、ボトルの形をしたキーホルダーをもらった。
『そーいう無駄な金を使うな!』とは言わなかった。
つまり、ミュージアムに行ったということだな。
アトランタとは都会だ、と思う。
なんとその都会でLAの友人と偶然会ったそうだ。
「何処へ行くところだったの?」
「野球場」
つまり、アトランタでプロ野球を見た、ということだな。
・・・彼は一体何をしにアトランタへ行ったのであろうか?
そう言えば、去年の出張の話をしている時、「この前バケーションに行った時」と口を滑らせたことがあった。
(彼は年に1度しか出張をしない。)
ところで、コーヒーはジョージアの名物ではなかったそうだ。
(201.06.03)
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13. DOTFATHERの妻 (2001年6月6日)
とは、私のことである。
先日、ダンナが帰ってきてから一言
「今日、どこかへ行ったの?」
その日、私はオールド・ネイビーの10ドル(約千円)もするTシャツを着ていた。
普段は、プロモーション用に配られた無料Tシャツか愚息のお古を着ている。
(しかし、もらい物のTシャツも愚息のお古も、実は気に入っている。)
先日、ダンナが帰ってきてから一言
「今日、誰か来たの?」
その日、ダイニングテーブルの表面が露出していた。
普段は、テーブルの表面が見えるなどと言うことはない!
(しかも、我が家のダイニングテーブルは、幅1.5m、長さ2.5mもある・・・一体どこで飯を食うんじゃ!)
ダンナはとても綺麗好きだ。
しかし、今では自分で片付けるより耐えることを選んでいる。
ダンナが出張から来た時、家を綺麗に掃除して迎えよう、と一瞬考えた。
しかし、綺麗な家に帰ってきたら我が家だという気がしないであろう、と思って止めた。
普段のままが一番!
(2001.06.06)